私のボロボロの状態を知った菊池さんに、そう言っていただきました。
でも・・・。どう過ごしていたとしても、四者立会いの日は迫ってくる。
そして、私の状況を知っている夫が、私の都合で打ち合わせを延期して皆さんにご迷惑をおかけするようなことをしたと知れば、ますます機嫌が悪くなる。
そう思って、翌日、予定通りに愛知県一宮市の展示場に、キッチンの仕様の確認を兼ねた打ち合わせに出かけました。
多分、私がこれから何十年も毎日立つことになるキッチン。
本当なら、とても楽しい打ち合わせの時間になるはずだったのかもしれません。
引き出しの隅々までチェックして、何をどんな風に仕舞おうか・・なんてイメージするような・・。
でも、私は積極的に参加することが出来ませんでした。
「シンクとIHの幅はどれくらいが使いやすいでしょうか」
佐野さんがメジャーで測りながら、そんなことを言っていたのはなんとなく覚えています。
でも・・・。夫が自分で好きなように決めればいい。
その日の私はそう思っていました。
夫の思うようにすべてを決めてもらって、夫の考えた家で、一生なんとなく過ごしていこう・・・。
賃貸でも何とかなっているんだから、細部までこだわって、私が口を出さなくても、それはそれで、いいのかもしれない。
全く、打ち合わせに参加しない私。そんな私に一番違和感を抱いていたのは、やはり夫でした。
「これから何十年も立つキッチンなんだし、しっかりチェックしないと!」
「いい。パパが決めといて。私はどんなでもいいから。パパの思うようにすればいいと思うよ。パパの家だしね。」
「この間言ったことを怒ってるのか。」
「違うよ。怒ってない。ただ、自分一人で走りすぎてたなって反省してるだけ。」
「ごめん、言い過ぎた。ただ、俺の気持ちもわかってほしかっただけで、お前の方が家にいる時間は長いんだもんなぁ。ちゃんと打ち合わせに参加して、決めてもらわないと困る・・・。」
「大丈夫、間違ってない」夫にそういってもらえたわけではありませんでしたが、ずれてしまっていた夫と私の気持ちが、少しずつ修正の方向へと向かっていくのを感じました。

この日、前回のナショナルショールームで決めることの出来なかった玄関照明を、菊池さんが探してきてくれて提案してくださいました。
夫のこだわりの明暗センサー機能と、私のこだわりの丸くて薄くて程よい透け間のあるデザイン、その両方を満たしたものを。






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