10月12日のニュースで、昨日書いた黒川紀章さんの訃報のほかに、もう一つ気になるニュースがありました。
漫画家の楳図かずおさん邸、東京地裁の建築差し止め却下で工事再開へというニュース。
東京都武蔵野市の井の頭公園近くに新築中の楳図さんの自宅。外壁を紅白の横じま(48センチ幅)で塗装し、屋根に作品のキャラクター「マッチョメマン」をイメージした円柱状の構造物をつくる計画。
これを、周辺住民の方が「周囲との調和を無視した極彩色の不快な建物を眺めて暮らさざるを得ないのは苦痛」と主張し8月に建築工事の差し止めを求められていました。
そして、12日に周辺住民の方の申し立てが棄却されて、予定通りに工事が進められることになったのだとか。。。
楳図さん側は、「自宅も自己表現の一つ。表現の自由は憲法が保障している」と主張されてきたようですね。。。
双方の主張・・・
それぞれの立場になって考えてみれば、どちらの気持ちもわからなくはないです。
赤と白の建物が、近所に建って、しかも屋根にはこんなのが乗ってたら・・・。

夫と、「どう思う?」なんていう話をしたら、「子どもたちは石を投げたりエアガンで撃ったりして遊びたくなるだろうね」なんてことを言っていたのですが。

正直、私はイヤです。

赤と白のストライプまでは許せたとしても、マッチョメマンはなんだか、常に視線を感じているような気分になりそうです。それに、鼻水出てるし・・・。

ただ、楳図さんの気持ちも分からなくはないです。
お家をつくる時って、理想や思いがいっぱい詰まってしまう。
まして、表現することをお仕事としていらっしゃる方なら、尚更なのかもしれませんね。
家そのものも、作品だというお考えなのかもしれません。
ただ、住まいは作品なのか・・・疑問です。
これが、博物館や美術館、楳図かずお記念館みたいなものなら、建物自体も作品という考え方はありなのかもしれませんね。
でも、家って、暮らす場所。
暮らしは、その家で住む人だけで完結するものではないんじゃないかって思います。
地域との調和があってこその暮らしなのではないかって・・・。
楳図さんは、このままご自身の思いをすべて詰め込んだお家をつくられて、本当に幸せなんだろうか。。。
暮らし始める前から、すでに周辺の住民の方たちとの確執がある状態というのは、どうなんでしょう。。。
このニュース、もう一つ気になるコメントがありました。
施工される、住友林業さんのコメント。
「主張が認められたので予定通り、工事を再開する」
上手くいえませんが、なんだか背筋が寒くなる思いがしました。。。
施主の思いを最大限形にするのが、造り手の方のお仕事なのかもしれません。
でも、本当にそれでいいの!?
本当に、そんな家づくりで、これからその家で暮らしていかれる施主である楳図さんは、幸せな暮らしをしていくことができるんだろうか。
造り手と住まい手・・・。
私は我が家をつくる時に、いつも造り手の皆さんをパートナーとして見て、頼ってきました。
「できないこと、やめた方がいいことはちゃんとダメって言ってね」こんなことも、家づくりをしている時には度々お願いしていたように思います。
まわりもぐるっと見渡しながら、ダメなことはダメって言ってもらえる関係がいいんじゃないかって思うのですが・・・。
そういえば、以前、ハイムのお家に住まれていらっしゃる方とお話した時に、その方がこんなことをおっしゃいました。
「本当は外壁をローズピンクにしたかったんですけどね、ご近所のお家を見たときにベージュにしたほうがいいかしらって思って、ローズピンクを諦めたんですよ。」
そうおっしゃりながらも、その方は全然悔しそうには見えず、それどころかとても満たされているようで、お幸せそうに見えました。
家がもしも作品なのだとしたら、そこに住まわれている人の考えや人間性、心を表現するのかもしれませんね。
楳図かずおさん邸は、どんな作品になるのでしょうか・・・・。
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